貸借対照表の読み方のポイント

 こんにちは!市ヶ谷、九段下の税理士たちばなです。

 経理をしている方にとっては貸借対照表や損益計算書といった書類は非常に馴染みのあるものかもしれませんが、初めての方からすると「どうやって読めばいいんだろう?」と戸惑ってしまうかもしれません。また、「読み方を教わったことがなく何となく読んでいた」という方もいらっしゃるかもしれません。そこで今回は貸借対象表の読み方について重要なポイントを解説したいと思います。

貸借対照表ってなに?

 会社は毎年の決算で財務諸表(決算書)を作成して株主などに報告しますが、貸借対照表はこの財務諸表のうちの一つで、決算日における会社の財政状態を表すものです。具体的には次のように決算日に会社が保有する資産と負債、その差額として純資産を表示します。

 そしてもう少し細かく貸借対照表を見ていくと、資産は流動資産と固定資産に、負債は流動負債と固定負債にそれぞれ区分されていることがわかります。

 これは短期的に現金化される資産や返済しなければならない負債とそれ以外のものを区別するためで、例えば売掛金であれば1~2カ月程度で現金として回収されるから「流動資産」、投資有価証券は中長期的に保有するもので短期的に現金化しないので「固定資産」といった具合に区分します。

 したがって、貸借対象表を見るときには「どんな資産や負債を持っているのか?」だけではなく、「短期的な支払いに備えるだけの資産があるかな?」といったこともチェックすることも大切になってきます。

資金調達の方法と使い道を知ることができる

 また、貸借対照表からは会社が「どのように資金調達したのか?」そして「調達した資金を何に換えたのか?」を知ることができます。どうしてそんなことが分かるのか?と言えば、実は貸借対照表の右側(貸方)にある負債と純資産は資金調達の方法を表して、左側(借方)は調達した資産を何に換えたのか(何を買ったのか)を表すものだからです。

 その結果、例えば資産を10億円分保有していたとしても、負債(他人の資金)が8億円で純資産が2億円(自社の資金)であったとすれば、資産のうち本当の意味で自社所有分と言えるのは2億円分だけということになります。

貸借対照表を分析するポイントは?

 次に作成された貸借対照表を分析についての解説ですが「ポイントは?」といえば会社の財政状態が健全かどうかを判断する「安全性」と自己資金(純資産)を効率的に使って経営できているかどうかを判断する「効率性」の二つです。

 まず、最初に安全性を判断する指標として重要なのが「流動比率」です。流動比率は「流動資産÷流動負債」として計算されるもので、その比率が100%未満の場合は流動資産(短期的に現金化できる資産)よりも流動負債(短期的な支出)の方が多いということになるため安全性が低いと考えられます。一方で、流動比率が120%を超えるような場合には、短期的には安全性が高いと考えらるため注意が必要です。

 ところがこの流動性比率で問題になるのが流動資産のなかには棚卸資産のように必ずしも短期的に現金化できるとは言い切れないものまで含まれていることです。そこで、流動比率の計算式のうち流動資産を当座資産(現金預金、売掛金、受取手形、市場で売却できる有価証券などの短期的に現金化できる資産)をに換えて計算した割合を「当座比率」といいます。当座比率が100%以上あればその会社の短期的な支払能力は高いと考えられます。

 効率性を判断する指標として代表的なものが「純資産比率」で「純資産÷純資産」として計算します。純資産が多く負債が少ないことは、もちろん安全性が高いという意味なのですが、純資産比率が高いということは安全性が高い反面で借入金や社債などを使った積極的な経営ができていないと考えることもできます。

 そこで、自己資金(純資産)を使って効率的な経営ができているかをチェックする指標として純資産比率が使われます。純資産比率では「高すぎず低すぎない」といったバランスが大切になってきます。

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