消費税の還付金をいち早く受け取るには?

 こんにちは!市ヶ谷、九段下の税理士たちばなです。今日は消費税の還付金をいち早く受け取る方法をわかりやすく解説したいと思います。

 海外への商品輸出等を行っているため免税売上が多い事業者の場合、一般的に消費税の確定申告をすると還付になることが多いと思いますが、今回は消費税の還付金をいち早く受け取る方法を紹介したと思います。

免税売上が多いと消費税が還付になる理由

 私たちが商店で買い物をしたりサービスの提供受けたりして事業者に支払った消費税は事業者を通じて納税されるわけですが、事業者が納税する消費税の額は原則として事業者が受け取った消費税の額から支払った消費税の額を控除した金額として計算されます(※)。
(※)本則課税で全額仕入税額控除可能な場合

 ところが輸出免税による売上については消費税が課税されないため、輸出免税の売上が多いと「受け取った消費税の額-支払った消費税の額」がマイナスになってしまうことがあります。そして、このようにマイナスになった金額は課税事業者であれば確定申告によって還付してもらうことができます。

中間申告で還付金は受け取れない

 海外への輸出を主な事業としている場合には、輸出取引に対して消費税がかからないため、「受け取った消費税の額-支払った消費税の額」のマイナス額、つまり、消費税の還付金が大きくなることが一般的です。そこで資金繰りの観点からもできるだけ早い段階で還付金を受け取ることが得策なのですが、消費税の還付請求は確定申告でしか行えないことになっています。

 消費税の中間決算には「仮決算」といって中間申告期間を一つの課税期間とみなして、確定申告と同じ方法で中間申告税額を計算する方法も認められていますが、仮決算によって中間申告した場合であっても残念ながら還付請求をすることは認められていません(「受け取った消費税-支払った消費税」がマイナスの場合には、中間申告税額が0円になるだけで還付請求はできません)。

(仮決算において控除不足額(還付額)が生じた場合)
15-1-5 事業者が法第43条第1項《仮決算をした場合の中間申告》の規定により仮決算をして中間申告書を提出する場合において、同項第2号《課税標準額に対する消費税額》に掲げる金額から同項第3号《控除されるべき消費税額》に掲げる金額を控除して控除不足額が生じるとしても、当該控除不足額につき還付を受けることはできないことに留意する。
(注) 控除不足額が生じた場合の中間納付額は、零円となる。

消費税基本通達15-1-5

課税期間を短縮して還付金を早く受け取る

 そこで採用される方法に課税期間の短縮という方法があります。これは消費税についても法人税等と同様に原則として会計期間ごとに確定申告を行うため、3月決算法人であれば原則として4月~翌年3月の12カ月分について確定申告を行うことになるのですが、課税期間の短縮を申請することによって消費税についてのみ3カ月毎又は毎月、確定申告をするように変更するというものです(2年間の継続適用が要件です)。

 例えば3月決算の法人が課税期間を3か月間に短縮した場合には、4月~6月、7月~9月、10月~12月、1月~3月ごとに消費税の確定申告をするようになるため、3カ月ごとに消費税の還付金を請求することができるようになるというわけです。

 なお、課税期間の短縮は、原則として申請をした課税期間の翌課税期間から適用開始になるため、消費税が還付になることが常態化しそうだなという場合には、資金繰り改善のためにも課税期間の短縮を早い段階で検討してみると良いでしょう。

※この記事の内容は、公開時の法令等に基づくものです。公開の時期については、記事の冒頭でご確認ください。

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