固定資産としてBS計上しないといけない修繕費

固定資産としてBS計上しないといけない修繕費

 せっかくの設備投資も時間が経過すると修繕が必要になってきます。ニュースによれば東京ディズニーランドのシンボルであるシンデレラ城も2019年10月1日~2020年4月初旬の予定で大規模修繕が行われていて、現在はフェンスで取り囲まれているそうです。

修繕と一口にいっても

 ところで修繕と一口に言いましてもいろいろなものがありまして、例えば建物の修繕であれば定期的な外壁塗装、傷んだ箇所の補修、古くなった水回りの交換、はたまたフルリノベーションで新品同様の状態にするなんてことまであり、修繕という改良に近い場合もあります。

 法人税や所得税では建物や機械装置などのように長期間にわたって使用される資産については原則として固定資産に計上したのち、期間の経過に応じて減価償却費として損金(必要経費)にしていきますが、改良についてはどのように処理すればよいのでしょうか?

資本的支出と修繕費

  法人税や所得税では固定資産の修理や改良について、その内容によって修繕費と資本的支出に区分し取り扱いを変えています。 修繕費とは固定資産の維持管理や原状回復のための費用のことで修繕した時の損金になりますが、固定資産の使用可能期間を延ばしたり価値を上げたりするものは資本的支出といい、減価償却によって損金に算入されることになります。

修繕費と資本的支出をどのように区分するか?

 このような修繕費と資本的支出についてその概念は理解できると思いますが、実際のケースではどのように修繕費と資本的支出とを分ければ良いのか判断に迷う場合も多々あります。例えば、傷んだ建物外壁の補修であれば修繕費になるでしょうが、外壁を補修するときに新築時には使用しなかった特殊な効果のある塗料を使用した場合でも修繕費で良いのでしょうか?たしかに補修の部分は修繕費に思えますが、特殊な効果の部分は資本的支出になってしまいます。

 このように修繕費と資本的支出が混在しているケースでは、固定資産の修理改良前後で(1)使用期間が延びた場合と(2)価値が上がった場合とでそれぞれ次のように修繕費と資本的支出の金額を区分することとされています。

(1) 修繕によって固定資産の使用期間が延びた場合

(2) 修繕費によって固定資産の価値が上がった場合
 修理や改良等によって固定資産の価値が上がった場合には、「修繕後の固定資産の時価-通常の修繕をした場合の時価」が資本的支出になり、それ以外の部分が修繕費になります。

 なお、修繕費と資本的支出の区分には上記の方法以外にも金額等の基づいて修繕費と資本的支出を区分する複数の特例があります。いずれにしても通常の保守管理以上の修繕を行った場合には修繕費としては取り扱えない部分があることをお忘れないようにしてください。

※この記事の内容は、公開時の法令等に基づくものです。公開の時期については、記事の冒頭でご確認ください。

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