自由診療に医療費控除は使えない?

 定期的に歯科医院に通って検査をしてもらうと、クリーニングで歯を健康的な状態に保てますし、万が一虫歯が発見されても初期の段階での発見になるので、すぐに治療が終わります。

 ということで、今年もかかりつけの歯科医院で検査をしてもらったのですが、今回はクリーニングだけではなく、古い詰め物を新しいものに交換をしてもらうことにしました。そして、昨今「銀歯は金属アレルギーの原因になる可能性がある」と報道されていることもあるので、長く使うものだし品質の良いものの方が良いと考えセラミックのものにしてもらいました。

自由診療でも医療費控除は使える

 セラミックということで自由診療になってしまい、手痛い出費だったのですが、自由診療でも医療費控除の対象になることをご存じでしょうか?「医療保険が適用できるのは保険診療だけ」「自由診療は高額医療だから医療費控除の対象になるわけない」と思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。

 確かに国税庁は、自由診療や高価な材料を使用する場合で、一般的な金額を著しく超える特殊なものは医療費控除の対象にはならないとしていますが、金やポーセレン(セラミック)は歯の治療材料として一般的に使用されているもののため医療費控除の対象になると明言しています。したがって、自由診療でセラミックを入れたという方は、領収証を捨てずに大切に保管しておいてください。

共働き夫婦の医療控除

 ところでこの医療費控除ですが、「自分と扶養家族の医療費だけが対象」と思っていないでしょうか?医療費控除の対象になる医療費については、所得税法第73条で「自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族に係る医療費を支払つた場合」と規定しているため、夫婦共働き家庭であっても、例えば妻の医療費を夫が支払った場合は夫が医療費控除を適用できますし、もちろんその反対も可能です。

 そう考えると、誰が医療費を支払えば夫婦にとって節税メリットが大きくなるのか?という疑問が頭をよぎりますが、所得税は累進課税で収入金額が多いほど税率が高くなるため、共働き夫婦の場合は、一般的には、収入の多い方が医療費を負担した場合、夫婦にとっての節税メリットが大きくなります。

 ただし、レアケースですが、医療費控除には200万円という上限があるため、医療費が上限額を超える場合には、夫婦二人で医療費を支出し、上限額を200万円×2人=400万円に増やした方が有利になります。

10万円未満でも医療費控除をできる場合がある

 確定申告の時期になるとよく「10万円以上の医療費を支出していれば医療費控除の対象になる」という話を聞くと思います。確かに10万円以上あれば医療費控除の対象になりますが、医療費控除は次のように計算するため、正確には医療費が総所得金額等×5%と10万円のいずれか小さい金額を超えていれば適用できます。

 「総所得金額等?」とは馴染みのない言葉かもしれませんが、国税庁ウェブサイトのe-taxのページは良くできていて、確定申告のときに医療費の支払い額を入力すれば、総所得金額等なんて言葉を知らなくても自動的に医療費控除の金額を計算をしてくれます。目安としては、会社員や派遣社員、パート従業員の場合は、年間給与が約310万円以下ならば、医療費が10万円以下でも医療費控除が適用できる場合があると思います。

 ちなみに、通院するための電車やバス等の交通費も医療費控除の対象になります。タクシー代は?と言えば、急を要する場合や、電車やバス等の利用ができない場合にはやはり医療費控除の対象になります。でも、私は歩いて歯科医院に通っていますので。。。

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